2017/10/08
睡眠既存顧客の掘り起こし
長引く景気低迷や競合激化のなかで、多くの中小零細企業経営者や商店主から最近聞かれることは、「どうすれば利益を確保できるか?」ということです。無駄な経費削減などについては一通り実施した次の段階には、売上向上にむけた販売促進策を進めていく必要があります。
チラシやダイレクトメールなどの販売促進策については、業種やお店によって効果的な手法は様々ですが、そのまえに販促策を打つべきターゲット客は明確になっていますでしょうか? 団塊世代? 近隣住民?それともアクティブシニア?切り口や視点はいろいろですが、どこの企業やお店にも盲点になりがちな顧客層があります。それが、「自社の睡眠既存顧客」です。かつてはお取引があったにもかかわらず、最近はお取引が無くなっていたり、ご縁が遠くなっている顧客層です。
こうした「睡眠既存顧客の掘り起こし」を積極的に行って、成果を上げつつあるお店に時々出会います。例えば、あるエクステリア・造園業者では、過去10年程の工事台帳を見直して追加工事受注につなげている企業があります。過去の工事台帳は情報の宝庫です。10年前に施工した駐車場のコンクリートは、今ではヒビ割れたり、そこに草が生えたりと劣化も進みます。そこにはヒビ割れを埋めるなどのメンテナンス受注ニーズが生まれます。そこへの訪問営業を行うことで別のメンテナンス工事受注につながるケースも多々ありました。エクステリアや外構工事、住宅リフォームをはじめとした単価の高い商品を受注する際には、自社の信頼度や知名度がある程度必要になります。そうした場合でも、施工実績のあるお客様であればそうした関係性も既にできあがっていて、再受注に対する敷居は随分と下がるものと思われます。
また、別の飲食店の例では、団体予約や出前をしてくれた既存顧客への再アプローチを行うことで売上実績アップにつなげているお店がありました。そのためには、そうしたお客様の受注の記録をしっかりと取っておき、必要なタイミングに見直すことでポスティングや電話アプローチなどの営業を行っていくことが重要になります。
後継社長にとって、先代が残してくれた財産、即ち顧客資産、営業ノウハウといった知的資産を改めて見直し、再活用することが重要です。
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