2019/11/18
「経営リファイン承継Ⓡ」とは?
「経営リファイン承継Ⓡ」とは何か?
今更ではあるが、このことについて改めてお伝えしておきたい。
「経営リファイン承継Ⓡ」とは、「後継者による後継者のための、会社を磨き上げる事業承継」であり、それを進めるための独自体系化プログラムである。
そして当社、㈱経営支援パートナーのパッケージ型コンサルであり、登録商標である。
1.なぜ「経営リファイン承継®」をはじめたのか?
(1)事業承継支援との出会い
私が事業承継支援の必要性を感じたのは、今を遡ること15年ほど前の平成17年の冬である。当時の中小企業白書には、社長の平均年齢が60歳を上回ったこと、そうした会社のなかでも後継者不在の会社が散見されること、計画的な承継を行わないと様々な問題が起こること、などが記されていた。
当時の私は、信用金庫の経営支援部に在籍し、中小企業の経営改善支援や創業支援などのコンサル業務に携わっていたが、まだ直接に中小企業に対して事業承継の支援を行うという雰囲気ではなかった。そもそも、社長たちに事業承継の話を出した瞬間に「お前は俺に、社長の座から早く降りろということを言いたいのか。」と一喝されかねない雰囲気であったからだ。
平成18年には、中小企業庁から事業承継ガイドラインという、承継するうえで起こり得る問題やその対処法がまとめられた政府刊行物が刊行された。こうした経緯から、中小企業側は早い段階で承継準備を進め、金融機関や各種専門家をはじめとした支援機関はその支援をする、という風土が醸成されていった。
(2)事業承継研究会の起ち上げ
私の動きとしては、平成18年4月に経営コンサルタントの有志を集めた事業承継研究会を、自らが会長として起ち上げ、毎月1回程度の研究会を開催してきた。ここでは、実際に中小企業者が抱える承継上の課題やその解決策、コンサルとしての支援手法などを研究してきた。
次第に事業承継を進めるうえで課題を抱える中小企業との接点もでき、実際の支援を行ったり、その結果を報告書として定期的に纏めてきた。
主な活動実績として下記のものがある
・H19 中小企業基盤整備機構 事業承継実務家登録
・H20 中小企業診断協会 マスターセンター補助事業
中小企業の事業承継支援に関する調査研究 ~ 事業承継支援 継続企業への道しるべ ~
中小企業診断士協会 理論政策研修講師
・H21 中小企業診断士協会 理論政策研修 全国版テキスト執筆
㈱きんざい通信講座テキスト「事業承継入門講座」編集
・H22 中小機構基盤整備機構 4士業共同事例研究会への参画
・H23 中部経済新聞 寄稿「戦略的経営承継 ~社長と後継者の心がけ~」
・H24 出版「戦略的経営承継 ~社長と後継者の心がけ~」中部経済新聞社(共著)
中部経済新聞 寄稿「知的資産経営のすゝめ」
・H25 第2回 経営改革シンポジウム 報告発表
出版「知的資産経営のすゝめ」中部経済新聞社(共著)
・H27 経営改革シンポジウム 報告発表
・H31 出版「事業承継は3つの夢を語れば成功する!」セルバ出版
(3)経営コンサルタントとしての起業 ~事業承継支援に対する問題意識の芽生え~
平成21年4月に私は16年間勤めた信用金庫を離れ、経営コンサルタントとして起業した。開業当初は、事業承継支援を中心に勤務時代の経験を活かした事業再生や営業管理などのコンサル分野を手掛けてきた。事業承継のコンサルを行うなかで、承継上の課題を抱える企業から様々な相談が寄せられた。「100社あれば100通りの事業承継がある」と言われるように、社長や後継者達の問題意識や悩みは様々であった。また、事業承継上の問題が顕在化してから相談に来られるケースが多く、その大部分は問題解決に苦労する会社が多かった。
私はこれまでの約120社に及ぶ事業承継コンサル経験を通じて事業承継支援のあり方に様々な疑問を感じるようになっていった。一例を挙げると下記のような内容である。
①事業承継支援のあり方の問題
・顕在化した問題やリスクへの対処が中心であり、前向きな取り組みではない。
・経営手腕やノウハウの承継よりも、自社株移転などの資産承継に力点が置かれがち
・会社の悪い部分も含めて継がなければいけない、という必要性に迫られる雰囲気
・後継者が継ぎたくなる、現社長が継がせたくなる、という承継が少ない
・どちらかというと現社長を中心に対処が考えられがち
・事業承継することが「目的」となっており、会社を成長させる「手段」としての視点に欠ける
②承継タイミングの問題
・事業承継上の問題が顕在化してから相談や対処に動きはじめる遅さ
・現社長や後継者の年齢が高くなり過ぎてからの相談
・社長や後継者を取り巻く人間関係が悪化してからの対処の遅さ
③社長側の意識の問題
・そもそも社長業を後継者にまだ引き継がせたくない
・後継者が立派な経営者に育ってから引き継ぎたい
・後継者が心もとなく見えて経営を任せられない
・後継者と方針や考え方が一致せず継がせられない
・財務内容がもっと良くなってから継がせたい
④後継者側の意識の問題
・自分が社長として経営していけるか不安
・社長を継ぐと大変そうだから現状の立場のままでもう少し居たい
・財務内容に傷を抱える今の会社を引き継ぎたくない
・そもそも引き継ぐ会社の仕事はあまりしたくない
(4)経営リファイン承継をはじめるきっかけ
先述のような事業承継支援に対する問題意識から、下記のような承継支援を進めることでより多くの中小企業のお役に立てるのではないか、という思いから「経営リファイン承継®」の内容を組み立て、承継支援の現場で活用することとした。
・「目的」としての事業承継ではなく、会社をさらに発展させるための「手段」としての事業承継
・会社の優れた経営資源をさらに磨き上げたうえで引継ぎ、劣勢経営資源は段階的に削り落とす、会社をリファイン「洗練」させる事業承継
・社長と後継者が必要に迫られて進める「後ろ向き承継」ではなく、継ぎたくなり継がせたくなるような「前向き承継」を進める
・自社株移転などの資産承継ではなく、会社本来の競争力と成長性を引き出すための経営手腕やノウハウの経営承継を中心に進める
・後継者が自らの経営力を引出し、後継者のための社内体制を整備する承継
2.経営リファイン承継の内容
(1)経営リファイン承継とは何か?
「経営リファイン承継」とは、一言で言うと「事業承継コンサルのパッケージ商品」である。
中小企業の社長達からよく聞かれる中小企業診断士に対する印象は「何をしてくれる人たちかよくわからない。」というものである。確かに一口に「中小企業診断士」といっても、単なる国家資格の名称である。専門職の名前と呼ぶには曖昧なキーワードである。
世間一般には「経営コンサルタント」という名称の方がわかりやすい。しかし、この言葉も世間では「怪しい職業」の一つという見方が多いのが厳しい現実である。実際にメディアや新聞などで何か不祥事があると、この職業を名乗る被疑者がしばしば登場する。
だから新たなキーワードとして「経営支援パートナーⓇ」という名称を使い、これを商標登録している。経営コンサルとは似て非なる職業として定義し、中小企業経営者や後継者の隣に寄り添い、上からでも下からでもなく、一緒になって会社を成長発展させる役割として伝えている。
これらをまとめると、とにかく「中小企業診断士」とか「経営コンサルタント」というキーワードは、中小企業経営者から見て「何をしてくれる人かわかりづらい」ということである。
そして、そうした「わかりにくい人達」が提供してくれるサービスも、これまたわかりづらい。
「わかりづらい商品」を買う人は居ない。だから、わかりやすいコンサル商品をつくることにした。それが何をするのか、どのような成果をもたらすのかをわかりやすく表現したパッケージ商品である。例えるならば、旅行のパッケージツアー商品に近いかもしれない。金額がいくらで、どのようなツアーコースを辿り、見どころは何処で、料理は何で、というように。
ただ、こうしたコンサル内容を標準化したパッケージ商品の場合には、100社あれば100通り有る事業承継の個別の課題に応えられるのだろうか?という疑問も生じると思う。そこは、それぞれの会社が持つ経営の機能別に内容を分けて、個々の企業の個別の経営課題に対応できるようにしている。具体的には、後継者と社長との対話の機会を創り出しつつ会社の方向性を一つに束ねる取組みから、後継者の中長期ビジョンの明確化、組織・人事戦略、営業戦略、財務戦略、引退社長と後継社長との役割明確化、就任披露パーティというような一貫した流れとしている。
・「経営リファイン承継Ⓡ」をより詳しくご覧頂くには下記をご参照下さい。
↓
https://sahara-keiei.jp/businesssuccession/succession04.php
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