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亊業承継コラム「後継社長への軍略書」

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COLUMN 84

窮地の打開策は営者自身の頭のなかに

答えらしき打開策を試行する

窮地の打開策は経営者自身の頭のなかに.JPG

「佐原さん・・・ コロナ禍で受注が減ってしまって資金繰りも経営体力もジリジリと削られてしまって、なんとなく不安で・・・」

このような恐れや不安を口に出して相談してくれる中小企業経営者や、口に出さずとも顔や表情に滲み出ている後継者さんが多いものです。

佐原の肌感覚では、おそらく8割以上の中小企業経営者がそうした不安感を抱えているように感じています。

それでは、どうやってこの経営危機やコロナ禍を乗り越えるべきでしょうか?

これは実際の経営支援をしていてよく感じることなのですが、「答えらしき打開策」は、経営者自身が頭のなかに持っていたりするのです。

ただ頭の中に打開策はあるものの、「何か」が引っ掛かっていて実行に移せないということが少なくありません。

その「何か」は、経営者自身の心理的抵抗であったり、単に未知の事であって及び腰になっていたり、又は実行上の課題を乗り除くことを怠ってしまっていたり、というものです。

ですから、経営支援パートナーの役割の一つは、実はその経営者の頭のなかにある打開策を取り上げてより鮮明にし、実行を阻んでいる「何か」を取り除いたり、経営者の実行に向けた決断を後押ししたりということが多いのです。

ですから、経営者の皆さんは今一度、自らの頭の中をつぶさに振り返ってみて、「自分が試してみたい打開策は何か」ということを確認することが大事です。

そして、いよいよ経営体力が搾り取られて切羽詰まってから、それを実行するのではなく、できれば気持ちにも経営体力にも余力がある今のうちにそれらを実行することが肝要です。

余裕のあるうちならば、実行してみた後での軌道修正に必要な時間や資金もあるからです。

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