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亊業承継コラム「後継社長への軍略書」

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COLUMN 69

社長交代に備える「月次事業承継計画」

残された時間ですべき事を明確に

社長交代に備える「月次事業承継計画」.JPG

社長が社長交代時期を明確に示したあとにはすべき大事な事があります。

それは、「月次事業承継計画」の策定です。

通常の事業承継計画は年単位の計画が多く、計画の内容には自社株の移転計画や後継者の専務取締役への昇進など、長期スパンで検討すべき項目が描かれます。

自ずとその内容も大きなくくりの取り組み内容になります。

しかし「月次事業承継計画」になると、より詳細な内容を計画することになります。

例えば、「会社代表者の変更登記」や「印鑑の変更」、「社長室のレイアウト変更」といったものまで加えていきます。

これらは特別に決まったパターンがあるわけではなく、個々の会社の状況に合わせて検討と作成を進めていきます。

また、計画策定の全般に言えることですが社長の交代時期が明確に「〇年〇月〇日」と決まって来ると、その期日から逆算して計画を策定することになります。

例えば社長交代が4月1日だとすると、それまでには登記関連手続きや印鑑の変更などは済ませておきたいですし、社長変更の挨拶状の作成や送付も準備をそれまでに進めていくという具合です。

そうして時間軸を期日から逆算して計画内容を考えていくと、いかに時間が限られているかがわかります。

また、そうした社長交代に伴う「手続き」はあくまで手続きに過ぎず、事業承継にとって本当に大事なことは経営哲学や理念の引き継ぎ、経営スタンスの明確化、新しい経営体制の構築に向けた取り組みなど経営承継に係ることです。

社長交代に全てを完了させることは難しいとしても、どれから着手すべきか、どの手順で行うかという順序を明確にしていきます。

そして月次事業承継計画を策定した後の実行段階に移ると多くの後継者が実感することは、いかに承継までの時間が少ないかということです。

それらを日常業務を回しながらプラスαで進める必要もあります。

そして何よりも大事なことは、現社長と後継者、後継者と他の経営者や管理者達などとの承継を見据えた話し合いやコミュニケーションの機会を積極的に持っていくことです。

このタイミングだからこそ真剣に話し合えることがあるはずです。

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