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亊業承継コラム「後継社長への軍略書」

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COLUMN 47

ダメ企業は事業承継を「目的」とし、デキル企業は承継を「手段」にする

会社の更なる成長の良い契機とする

ダメ企業は目的、デキ企業は手段.JPG

こ数年、事業承継の話題を新聞等のメディアで目にしない日は無いといってよいだろう。

そうしたメディアに取り上げられる内容は、事業承継セミナー、事業承継の無料相談会、後継者不在会社が行うM&A・・・など、支援者側が投げかける情報がほとんどだ。

後継者不在を理由により、日本経済を下支えする中小企業が廃業に追いやられ、企業数が減ってしまうことは国にとっても大きなダメージである。

 また、就業者の約7割の職場でもある中小企業が減ってしまうということは、地域の職場がそれだけ減ってしまうことにも直結する。

そうした社会的問題でもあるため、事業承継の話題が増えているとも言える。

ただ、こうした事業承継セミナーや大手コンサル会社、公的支援機関が行う事業承継支援の内容は、そのほとんどが自社株を後継者に移転することでの経営権安定や、事業用資産の移転など「資産の承継」である。

勿論、こうした対応策が事業承継を行ううえで必要なことは間違いない。

ただしこれらの対応策は、承継を行ううえでの「最低限の手続き」と言ってよい

なぜなら、自社株移転をはじめとした資産承継など「最低限の手続き」を完了させることと、継いだ後継者が事業を発展させていくこととは全くの別問題だからである

その辺りを勘違いしている企業が、残念ながらとても多いのが現状である。

そうした勘違いの根本は、事業承継に対する考え方の違いにある

それは、デキル企業は「事業承継を手段」として考え、反対にダメ企業は「事業承継を目的」としてしか考えていない

言うまでもないが、「手段としての事業承継」とは、「事業承継をきっかけに更なる成長を遂げるための手段」である。

目的やゴールを見誤ると、その対策である打ち手が根本的に変わってきてしまい、場合によっては全くといってよいほど期待成果を上げられないケースもある。

そもそも、向かうべきゴールを見誤っていたら、そこに至る道のりも違うものになるし、仮にゴールに辿り着いたとしても、「ここは目指すべき地ではなかった・・・」ということになりかねない。

問題解決手法の世界では、「ゴールが変われば打ち手が変わる。」と言われる。

例えば、営業担当者がお客様を怒らせ受注が減少したとする。

ゴールを「お客様を怒らせない営業スタイルの確立」に置けば、打ち手は「営業担当者の再教育」となる。

別のゴールとして「減少した受注高の回復」に置けば、「他のお客様の受注を営業開拓する。」となる。

事業承継対策に置き換えれば、資産承継して後継者に代表変更したことを「事業承継のゴール」に設定すれば、それらを済ませてゴールに至ったとの勘違いが起こる

そこからが新たなスタートであるにもかかわらず・・・

私が描く事業承継のゴールイメージは、事業承継をきっかけとして後継者の新たな経営感覚を具現化し、時代に合わせて会社を更に発展させていく体制づくりである。

それは、新たな時代を生き、新たな経営感覚を持った次世代の経営者にバトンタッチすることで、会社の事業そのものや、社内の体制などを新しい時代に合わせるように進化させていく承継である。

こうした後継者による、後継者のための、前向きな事業承継を進めるためには、劣勢経営資源を段階的に削ぎ落とし、優性経営資源をさらに磨き上げることが必要である。

こうした会社を磨き上げる事業承継を「経営リファイン承継」と呼び、下記のような特徴を備えている。

①目的としての事業承継ではなく、会社をさらに発展させるための手段としての事業承継

②会社の優れた経営資源をさらに磨き上げたうえで引継ぎ、劣勢経営資源は段階的に削り落とす、会社をリファイン「洗練」させる事業承継

③社長と後継者が必要に迫られて進める「後ろ向き承継」ではなく、継ぎたくなり継がせたくなるような「前向き承継」を進める

④自社株移転などの資産承継ではなく、会社本来の競争力と成長性を引き出すための経営手腕やノウハウの承継を中心に進める

⑤後継者が自らの経営力を引出し、後継者のための社内体制を整備する承継

「経営リファイン承継Ⓡ」をより詳しくご覧頂くには下記をご参照下さい。

               ↓

https://sahara-keiei.jp/businesssuccession/succession04.php

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